定時連絡(2024/08/22)日本縦横断班(久世班)

こんにちは、宇野沢21です。夏合宿から帰ってきて数日、自炊や家事など久しぶりの日常を噛みしめて過ごしています。久世班はついに今日、日本縦横断を達成して行程が終了した模様です。おめでとうございます。

宗谷岬に到着した久世23から電話がかかってきました。他の3班も合流して、写真撮影など行っているようです。まさに大団円の中、今のホットな気持ちを聞かせてもらいました。記念すべき最後ということで、質問を3つ用意しました。

①日本縦横断を達成した今の気持ち

②夏合宿で1番しんどかったこと、嬉しかったこと

③班員/班長への言葉

 

班員

久世23(班長)、前田23甲賀24大村24渡邊22濱田21←途中合流

行程

江差~宗谷岬(約90㎞)


感想

久世23

「この班は、他の3班を追い抜いて驚かせるために、あえて遅めで出発した。猿払より一つ手前のセコマで皆を抜いてしまったため、1時間半ほど待って、残り510kmで抜く作戦にした。そこで付いてきた人たちと宗谷岬TTがしたかった。予定通り、残り5kmで今井班・松浦班と合流しTT。最後の柘植班を追いかけるも残り300m付近でようやく姿を捉え、宗谷岬の広場にほぼ同時にゴールイン。」

「エサヌカ線を漕いでいる時、対向に見慣れた人がいると思ったら濱田21だった。特急輪行では間に合わないと聞いていたが、飛行機で稚内空港まで飛んできてくれたようだった。」

「宗谷岬で、HUCCと偶然会った。KUCCの班長4人とHUCCの代表4人でジャンをして、外貨獲得!」

 

宗谷への道のり、楽しんだようですね。90km北上するだけかと思われた行程に、ここまで遊び心と競争心を織り交ぜられるとは。他の班を1時間半差でちぎってきたところに、日本縦横断の道を走り抜いてきた久世班の強さを感じます。

 

①日本縦横断を達成した今の気持ち

「ホントにできたんだなあ。まだ実感が薄い。最初に線を引いた時はまあできるだろと思っていたが、九州と山陰は毎日毎日きつかった。寝ても回復しきらないまま漕ぐ。毎日必死で生きていた。しかし京都で休憩後は急に進めるようになった。転換点だった。意地を張らないで行程変更したおかげかな。」

「京都以降は観光や、風呂グダなどの余裕が生まれ、持続可能性が格段に上がった。気付いたら進んでいて、一日が終わっている。」

「これから実家に帰って、線繋ぎをアップする時とかに段々と実感が湧くと思う。」

 

シビアな状況が続いた序盤から、京都での休息と行程変更を経て、怒涛のゴール。班長ゆえの様々な葛藤を乗り越えた縦横断を達成した喜びはひとしおでしょう。偉業であればあるほど、達成直後には実感が湧きづらいものですよね。これからゆっくり、感動と達成感を噛みしめてほしいです。

 

②夏合宿で1番しんどかったこと、嬉しかったこと

「しんどかったのは、九州よりも山陰。九州は暑かったが、始まったばかりなのと、佐藤14さんの金銭的なサポートによりまだ耐えていた。山陰は、初日こそ片山14さんが来てくれて、前田23とも合流したものの、すぐにシフトワイヤー切れと熱中症で離脱した。行程や休憩について同じ目線で話せる仲間が早々に居なくなったのが精神的にきつかった。そんな中、濱田21は何かと気にかけてくれた。老益。」

「嬉しかったのは、老人が来てくれた瞬間と居てくれた時間ずっと。気にせず漕げる安心感。佐藤14さんは近所のおじさんのような存在(サポートの仕方に大人の風格があるという意味で)なのに対し、才門15さんはもう少し目線が近く、年の離れた若いお兄ちゃんみたいだった。メンタル面の教えも得た。頑張るんじゃなくて『粛々と漕ぐ』こと。この班のスローガンになった。」

「また、渡邊22田中22も合流し、班の行程や時間を一緒に考えてくれたので、北海道は楽だった。渡邊22は一回生の面倒も見てくれて、近所のお兄ちゃん的な存在だった。」

 

③班員への言葉

to古賀24

「本当に元気。こっちが辛い時でも元気でいてくれるので、メンタル面の心配をする負担がなかったのは楽だった。これだけ長期間自転車を漕ぐのは初めてなはずなのにすごい。助かった。走力が一切落ちなかった。心強かった。」

to大村24

「淡々と漕ぐ人。序盤はトレインを組んでいる時間が長い分あまり喋れなかったが、前田23の合流から班の会話も増え、色々知れた。いいやつ。夏合宿でKUCCの✞思想教育✞が完了したので、これからが楽しみ。」

to渡邊22

「始まる前は不思議な人だと思っていたが、だんだん思想の真相が見えてきた。よくわからんボケも、彼なりの優しさや意図。一番深く知りたかった人だったので、この班に来てくれて、最後までいてくれて嬉しかった。」

to前田23

「言葉で表せないくらいの感謝。走力があるのはもちろん精神的に支えてもらった。同回で気の知れてるやつが隣にいてくれるだけですごく助けられた。特に北海道では天気や次のストップについて、一緒に考えて話せるのが本当に助かった。彼のおかげで班のコミュニケーションも円滑になった。この班に来てくれて、副班長でいてくれてありがとう。」


前田23

「今日は、刺激が多かった一日。まず、起きる時に人が多いのが新鮮だった。他の班を追いかけるのもイレギュラー。目標があると頑張れる。エサヌカ線が良かった。のんびり景色を楽しんで漕いだのは久しぶり。時間に余裕があったので、写真も撮った。TTは楽しい。相手がいると頑張れる。今まで以上の力が出て、残り5㎞があっという間。楽しかった。」

「稚内から札幌までどう帰ろうか迷っている。あと、シフトワイヤーがまた切れた。こんなに簡単に切れる?でも、宗谷までの間にメカトラが起こらなくてよかった。」

 

①日本縦横断を達成した今の気持ち

「最後まで来れて良かった。縦横断達成は本当にすごい。自分は離脱により休息があったが、走り続けた皆には、僕に感じ得ない疲れがあったと思う。今日はゆっくり休んでほしい。」

「最東端、最北端のところを見ると、線を切っちゃったんだなという気持ちがじわじわ来る。悔しかった。」

「昨日、スポーク交換してホイールのフレ取りを久世が一緒にやってくれた。今宗谷岬まで走れたのは久世のおかげ。感謝。」

 

1回生について、

「大村とは四国から2人で漕いだ。しまなみ海道の展望台まで、最後の峠を一緒に登ってくれた。北海道からどうやって帰るかなど、話してると気分が明るくなる。そのような相手がいて良かった。」

「甲賀は、派手な部分、汚い部分が着目されがちだが、抑えるところは抑える。賢く考えている。手がかかるところは一切ない。あと、彼は何でも食べる。片山14さんの焼肉を皆が夏バテであまり食べられなかった時も、彼は食べてた。強さってこういうことかと思った。1回生が強いからこそ、縦横断できたと思う。」

 

②夏合宿で1番しんどかったこと、嬉しかったこと

「しんどかったのは、島根で合流するまで睡眠23時間の日が続き、峠どころか普通の登りも無理だったこと。合流すれば後は大丈夫と思ったが付いていけなかった。休息、睡眠、疲労回復の大事さを痛感した。北海道はおおむね付いていけたので良かった。」

「嬉しかったのは、才門さんの思想教育によって、無理だと思ってた行程が達成できたこと。例えば、7時発で帯広~根室へ220km漕ぐ日。最初はまずいなと思ってたが、「粛々と漕ぐ」「まずは6時間で100㎞」「休憩は4060km間隔」という才門さんの教育を実践すると、勝手に進んで、気付いたら終わっていた。「頑張って漕ぐ」は持続可能性が低く活性化エネルギーが高いのに対し、粛々と足を回すという言葉のおかげで楽になった。思想教育を施してくれたことに感謝。今後も使いたい。」

「また、班員と地理的な関心が合ったのも嬉しかった。特に久世大村。他の人も賢いのですぐ理解してくれる。例えば廃線の跡をみて、これは無くなるよなあ、など。エサヌカ線の周りの牧草地のこととか。普通に走るだけでなく、周りの景色と地理的な知識が合わさって、話が展開していくのが楽しかった。まさに旅の醍醐味。」

 

③班長への言葉

「縦横断まずはお疲れさまでした。自分はあまり居られなかった、サポートできなかった面が多いが、それでも他のメンバーでずっと青森まで走ってくれたから合流できた。2回生2人、1回生2人行程を進めるのつもりだったと思うが、自分が抜けた時間が多くて負担が集中してしまったと思う。トレインの先頭や、銭湯の営業確認の電話も久世がやってくれた。もう少し分担するべきだった。申し訳ない。北海道でのメカトラは手伝ってくれてありがたかった。」

 

2回生2人のメッセージから、お互いを思いやる同期の絆が感じられました。メカトラや体調不良などあったとだろうけど、班長には十分貢献できていたと思う、と返しました。また、今後について、


「本州を走ってないので、もうちょい走りたいという気持ち。誰かと一緒に。去年は原田さんと宇都宮餃子ライドをした。札幌から神威岬など、大村あたりともしタイミングが合えば行きたい。これから、夏合宿で十分漕げなかった消化不良を解消したい。」

「実は4年前の冬に北海道に来ていて、その時行ったところの思い出を回収したい。夕張など。数年前の景色が今どうなっているか。あとは、札幌周辺でわちゃわちゃできたらいいな。」

 

早めの解散になったので、帰京まで日程的な余裕があるとのこと。せっかく遠くまで来たので、ぜひ各々最後まで楽しんでください。


甲賀24

「宗谷岬TTは、前田と久世と組んで、今までで漕いだことない速度で前を追った。時速40kmぐらい。トレインが早すぎて視界が狭くなってくるほどだったが、何とかゴールできた。3500kmの道のりの最後だと思って食らいついた。うちの班らしいストイックなゴール。」

「他大のサイクリング部に会ったのが初めてで新鮮だった。他の人もこういうことやってるんだなあと。」

「濱田21の合流は胸アツだった。山陰でずっと引いてくれたので印象深い。最後に会えて良かった。」

 

①日本縦横断を達成した今の気持ち

「感無量。着いた瞬間、熱いものがこみあげてきた。久世とハイタッチして喜んだ。正直、九州にいた時は果てしない道のりに感じて、北海道にいる自分を想像できなかった。終わった実感は少しずつだが湧いている。稚内の市役所で4端の証明書を手に入れて、4枚合わせた絵柄が賞状のようになる。形に残る達成感。」

 

②夏合宿で1番しんどかったこと、嬉しかったこと

「しんどかったのは、九州と山陰の暑さ。気温が40度近くあり、10㎞こぐのがやっと。逆に北海道では、涼しくなった反動で一度に60kmほど漕げるようになった。」

「メンタル的に辛かったのは、京都で停滞明け、北陸に向かう途中に2日間で5回パンクしたこと。パンクはそれまで走ってきた勢いが止められるのがきつい。実はある日、行程終わり際、快活まであと500mのときにパンクして、皆を止めてしまうと考えると言えなかったことがある。ブースにタイヤを持ち込んで一人で修理した。メカトラが続くと精神的にきつい。しかし、疲れて辛いことはなかった。班員の仲が良く、皆疲れていても元気。そこはしんどくなかった。」


「楽しかったのは、新潟の柏崎から秋田のまでの350km寝ずに漕いだ時。深夜テンションというか、今明らかにやばいことやってると思うと、テンションが上がった。縦横断がコンセプトのこの班では、本州の端を取り終わって北海道まで何もないところでだれる可能性もあったが、そんな本州の真ん中で、達成感あるイベントがあって良かった。」

「上回性や老人は良いスパイスになった。行程自体は退屈な国道も多いが、来る人が入れ替わって退屈しない。話のうまい上回生が多かった。才門さん、佐藤さんの話は全部面白くて、もっと聞くために漕ぎたいというモチベになった。」

 

③班長への言葉

「すごく尊敬します。とても大きな背中を見せてもらった。メカトラや落車などハプニングも多かったが、久世さんはずっと冷静に、班長として最善の選択をする。そのおかげで縦横断に成功した。冷静な一方、熱い面も持っており、ナイトランや、宗谷岬TTも彼の発案だった。状況判断も遊び心も、両方持ち合わせている人はなかなかいない。」

「下級生のことをよく見てくれていて、良い声かけをしてくれる。例えば、トレイン中水飲めて偉い、など。水分補給は確かに大事だが、当たり前の些細なことをほめるって難しい。細かな気配りのできる人。」

「素晴らしい班長。この班で久世さんと夏合宿に来れて良かった。彼は強い人。京都停滞の前に、ストイックすぎる行程で1回生が楽しめてないかなと心配していたが、自分はまったくそんなこと無いと言いたい。1人でも大変な縦横断を、2人の後輩を連れて達成するのはプレッシャーや諦めたくなる場面もあったと思う。それでもポジティブに班長してくれたことに感謝。来年、自分もこんな班長になりたい。久世から受け継いだ血を絶やさない。」


べた褒め。本当に素晴らしい班長ですね。聞いていて私も、久世のすごさを垣間見たような気がしました。最後に、


「今回はある意味で日本を素通りした合宿だった。今後のツアーではゆっくり日本を見たい。」

とのことです。夏合宿後も引き続きKUCCライフを楽しんでください!

 

 

大村24

「エサヌカ線が旅のフィナーレとして完璧すぎて感動していた。スターウォーズのダイナミックなBGMをかけながら走った。宗谷岬TTで、今井松浦には追い付き前を追うトレインに加わったが、先頭交代時の減速でちぎられ、1人でゴールした。」

「宗谷岬で今までの線を逐一線繋ぎにアップロードしていた。線がきれいで感動。」

 

①日本縦横断を達成した今の気持ち

「やってやったぜという達成感よりは、やっと終わったという気持ち。自分は1つの目標に対して計画を立てて取り組んでいくのが好きなので、この1か月『何があっても宗谷に着く』と思って頑張れた。夏合宿前も、縦横断のためにTQUや花背を頑張った。」

「ここからの目標はどうしようか考え中。クラシックツアーに行って何か見つけようか。久世班のツアーのおかげで、日本で行きたい場所が増えた。やれることは多いはず。モチベめっちゃある。」

 

②夏合宿で1番しんどかったこと、嬉しかったこと

「しんどかったのは、班のペースに付いていけないことが多かったこと。出発前は、班員の中でも花背TTのタイムが良くて、律速にはならないだろうと高をくくっていたが、長期ツアーの体力は別物だった。律速になり、トレインからちぎられたり戻ったりを繰り返すことも。後半は暑さが弱まった上、ケイデンスを上げてギアを下げる漕ぎ方を覚え、付いていけるようになった。」

「嬉しかったのは、雄大な自然を見ながら音楽を聞く時間。鳥取砂丘、エサヌカ線、北海道の普通の国道など。野原をかけぬける大量の鹿と出会ったときは感動した。」

 

③班長への言葉

「久世さんは圧倒的な熱意を持つ人。縦横断の野望が強いことが夏合宿成功の秘訣だった。1回生2人いてきついこともあっただろう。普通なら切り上げてしまう、諦めそうなところでも、久世さんには絶対に譲れない部分がある。決して諦めない班長だったから、必ず縦横断できると信じ、多少の無理もできた。その熱意がありがたかった。」


縦横断の経験やそこまでの過程を経て、たくさんの成長があったようですね。「何があっても宗谷に着く」という大村自身の言葉にも、久世の熱意が伝播しているように感じます。新しい目標を見つけて、どんどんツアーを楽しんで欲しいです!

 

 

渡邊22

「淡々と漕ぐ最終日だった。宗谷岬TTは速すぎてちぎられた。皆速いなと思って漕いでいた。同時に、このままじゃだめだと危機感を覚えた。今年のTQRは頑張りたいと思っている。そこでリベンジしたい。」

「久世と1回生には参加させてもらってありがとうという気持ち。長いこと居させてもらった。」

 

①日本縦横断を達成した今の気持ち

「自分は離脱した時も多かったが、12回生の皆は縦横断達成できて良かった。上回生として言いたいのは、皆、これからも自転車漕ごう!というメッセージ。燃え尽きは良くある話。たとえ話だが、M1優勝した途端にコントをやめてテレビばかり出る芸人がいる。そうではなく、達成してもチャリを漕ぎ続けて。自分は1回生の時もっと漕いどけばよかったと後悔している。大村、甲賀にはこれからも漕いでほしい。」

 

②夏合宿で1番しんどかったこと、嬉しかったこと

「しんどかったのは、1人で漕いでるとき。徹夜で皆を追いかけ、下関まで250㎞の道のりを炎天下の中走り続け、精神的孤独を感じた。」

「嬉しかったのは、鳥取で皆と合流した時。皆で漕げば、1人の時に漕げないような道のりも漕げる。1人の経験からそのありがたさが分かった。人間の力を感じた夏合宿だった。」

「人間の力に加え、線繋ぎの素晴らしさも実感した。1人で漕いでいて意味を見失いそうなときに辛うじて、この線のために漕ごうと意味を与えてくれた。線繋ぎのシステム開発者に感謝。」

「上回生ながら学ぶことが多く、実のある1か月だった。」

 

③班長への言葉

「最高の班長でした。」


(追記)感動の合流劇を果たした濱田21に、文面でその一部始終を送ってもらいました。電話で話したかったですが、タイミングを逃してしまいすみません。

濱田21

本来は朝関空からpeachで新千歳にいき、そこから網走まで鈍行輪行して、知床峠、襟裳岬を通って苫小牧まで行き、25日の札幌での夏合宿の打ち上げに顔を出した後神威岬を取って帰るつもりだった。

ところが、たまたま僕が北海道につく日に4番合流して宗谷岬に行くという激アツイベントがあることを前日の夜BOXで定時連絡を通して知り、合流を考えた。ところが、鉄道では1万円払って特急に乗っても宗谷岬到着には到底間に合わず、そのタイミングで松浦に「合流無理やわ」とLINEを送った。

しかし、実はそのタイミングで飛行機を使えば間に合うかもしれないということには気づいており、急いで調べたところ、ギリギリ間に合いそうな 新千歳-稚内 便を見つけた。ANAのU25割を使うためにANAマイレージクラブを登録して関空で前泊した。翌朝関空のANAカウンターでチケットを買いたい旨を伝えると、マイレージクラブ登録の際名前のフリガナを間違えてしまっていて、航空券を購入できなかった。一度マイレージクラブを退会してから再登録してくれと言われ退会申請をしたが、なかなかANA側の手続きが完了せず、そうこうしているうちにpeach便の出発時刻になってしまったため、とりあえず新千歳まで飛んだ。新千歳空港に着いてすぐに確認したが、未だマイレージクラブの退会は完了していない。その時点で9時前、稚内行きの飛行機の離陸時刻が1015だったので時間の余裕は全くなかった。一縷の望みをかけて朝9時から始まるマイレージクラブのサービスセンターに電話をかけたところ、全く繋がらない。待ち時間が1時間とか書いてて「ネットで完結する手続きの奴は電話すんなよ!」とかいう存在するかもわからない赤の他人に意味不明な八つ当たりを心の中でかましながら15分ほど待っていたら奇跡的にコールセンターに繋がった。急いで事情を説明して退会手続きを完了してもらった。この時点で9時半過ぎ、急いでマイレージクラブの再登録を完了して年齢確認のために新千歳空港ANAカウンターに向かうとそこには長蛇の列が。背に腹は変えられないとの思いから恥を忍んでそばにいた係員の方に

「10時15分離陸の稚内行きの飛行機に乗りたくて、ただこの列に並んでいると間に合わないので、本当に申し訳ないのですが、先に手続きさせていただくことはできませんか?」

と事情を説明し列の先頭に並ばせていただいた。年齢確認を終え、爆速で稚内行きの航空券13,650円を購入し、自転車を持って預け入れ荷物のカウンターに行くと、やはりそこには長蛇の列が。背に腹は変えられないとの思いから恥を忍んでそばにいた係員の方に

「10時15分離陸の稚内(以下略)」

と事情を説明し列の先頭に並ばせていただいた。預け入れが完了して保安検査場に向けて走っていると、

「ピンポンパンポーン

10時15分発のANA×××便、稚内行きにご登場の濱田、駿之介さま、濱田、駿之介さま、ご登場が始まっております、至急保安検査場をご通過ください」

と人生で初めてアナウンスされてしまった。申し訳なさでいっぱいの気持ちになりながら足を速め、保安検査場の列も横入りさせてもらってなんとか飛行機に間に合った。過去最大級に民度の低い行いをしてしまったことにすごく入られると共に、マリアナ海溝よりも深い反省から、「もう二度と航空業界に迷惑をかけない」という太平洋プレートよりも固い決意をした。

航空機までのバスに乗っていると、合流しようと思っていた久世班が宗谷岬手前30kmのセコマでジャンしているのがスラックに上がった。これは13,000円の課金が無駄になるかもしれない!と感じ、断腸の思いで渡邉22に「可能なら進度を遅らせて欲しい」という恥ずかしいDMを送った。しかし、「班の空気は松浦班に追いつくぞ!って感じです」という返信が。まあ最悪宗谷岬でグダってるとこに凸るか、という気持ちで飛行機に乗り込んだ。

飛行機はプロペラ機で高度が低かったので、上空から北海道の様子が見えた。事前にダウンロードしておいたGoogleマップと見比べて「ここはどの辺だろう」と考えていたらすぐに稚内に着いた。道北ツアーしたくなった。

着陸後すぐさまスラックを確認すると、渡邉から「なんか突然ペースダウンしました、多分宗谷12時半すぎます」との着信が。1110稚内着、空港-宗谷岬23kmなので、勝利を確信した。爆速で輪行解除し、追い風を利用してAve.35km/hで激踏みしてなんとか夏合宿各班よりも宗谷岬に先着した。思わずガッツポーズが出た。

宗谷岬を通り過ぎて各班を迎えに行くと、最初に柘植班とすれ違った。二言、三言交わしてそのまま進むと、実に8/6に別れて以来15日ぶり、園部から約1,500km離れた北の最果ての地で旅を終えようとしている久世班を再び捉えることができた。感動しつつすぐさま引き返して追いつき、日本縦横断の最後に相応しい高速トレインに合流した。みんな驚いてくれてすごく嬉しかった。そのまま柘植班とほぼ同時に宗谷岬に到着し、久世23、甲賀24、大村24のKUCC史に残る日本縦横断達成の瞬間に立ち会うことができて、感無量だった。

岬でグダっていると皇族の松浦班や今井班も到着し、みんないいリアクションをとってくれてとても気分が良かった。サイレント合流にハマるサイモンさんの気持ちがよくわかった。

写真撮影等を終えた後はいつも通り稚内まで30km漕いで、セコマでジャンした。結局これが1番楽しい。去年の宿題だった日本最北のローソンも回収して、鈍行終電で旭川に行って長い1日が終わった。


後輩の夏合宿のラストに参加してジャンできたという点で、当初の計画を破棄し、重課金してまで合流した甲斐はあった。「ツアーは行程よりメンツ」を真の意味で理解することができた。ちなみに僕の今後の行程は、


23日 音別まで輪行

24日 襟裳岬経由で苫小牧へ

25日 苫小牧から余市まで始発輪行、神威岬を取って岩内近くの駅から札幌まで輪行→優勝

です。興味ある人がいたら合流してもらえると飛んで喜びます。


改めて、久世班のみんなは日本縦横断達成おめでとう!松浦、柘植、今井も班長お疲れ様だし、班長を支えた他の2回生や上回生についていって夏合宿を完遂した1回生も本当に立派だと思います。(来年の夏合宿期待してます)


老害的な長文失礼しました。定時連絡するために合流したとこもあるのにタイミング逃して文面になっちゃったので許してください()。


P.S.セコマとみいそ店の寿司ざんまいの人は今年も元気にしていました。



皆さん本当に本当に、日本縦横断お疲れさまでした!この経験を糧に、今後のツアーもたくさん楽しんでください。帰京までお気をつけて。