定時連絡(2024/08/15)信州ダート班(青江班)

近年話題沸騰中,移動式特別老人養護施設「ダートの里信州」の秘密に迫る!

社会のトレンドは常に変わり続ける。急速に進む高齢化に伴い高齢者を支えるための老人介護施設の供給不足が叫ばれていたのも過去の話。高齢者の大半は後期高齢者となり高齢者の人口が減少傾向に入り始める今,各施設が生き残りをかけて他施設との差別化を図り,老人を囲い込む必要性が高まっている。この厳し い競争環境の中で、信州に拠点を置く移動式特別老人養護施設「ダートの里信州」(代表者:青江はな)は入会者数を着実に伸ばし、地域での評判を高め続けている。今回はその内実に迫る。


まずは施設長の青江はなさんにお話を伺いました。

浅田「青江はなさん,本日はお忙しい中取材に応じていただきありがとうございます。」

青江「こちらこそありがとうございます。よろしくお願いします。」

浅田「まず最近の入居者の数を教えてください。」

青江「当施設に入居している老人の方は現在6人です。従業員は私含めて3人でやってます。」

浅田「他の施設と比較して老人の比率が高いですね。どうしてここまで人気が出たのでしょうか。」

青江「京都大学の近くに老人の集会所のような場所がありまして,一年半ほどそこで直接お話をさせていただいたり,時には食事会を開いたりと,積極的な交流させていただきました。私は半年ほど前にこの「ダートの里信州」の事業を始めると決めたのですが,それから集会所で会う方々に手当たり次第勧誘させていただいており,今入居を決めてくださった方々はそのような方々が多いです。特に団塊の世代の老人はみなさんまとまって来てくださることが多くて,当施設の中でも一大派閥を形成していました。」

浅田「なるほどです。直向きな努力があったのですね。これだけたくさん老人がいて大変なことなどはありますか?」

青江「いえ,私は大変と思ったことがなくて,寧ろいればいるほど嬉しいと思っています。私はよく老人の方々から「おっきな赤ちゃん」と呼んでいただくことがあるのですが,これはまさに私の経営理念を言語化したものです。老人の方々は経験豊富なので,やはり老人の方々の意見を聞いた方がいいじゃないですか。なので,自分で判断することももちろん大切ですが,まず老人の意見を聞いて参考にすることを第一にしています。このような方針なので,老人はいればいるほど嬉しいですし助かります。」

浅田「なるほど。そのようなスタンスだと何かと助言をしたがる老人も喜びますし,老人の意見をふんだんに取り入れているという評判も老人の入居ハードル下げているという可能性がありますね。では,他の介護施設に一言お願いします。」

青江「老人ホーム「笑顔の泉」との合併を模索した時期もありました。しかし,都合が合わず流れてしまいました。入居者があまりいないとのことですが,やはり同業者としては頑張って欲しいところ。別に煽りとかではないですよ。」

浅田「なるほどです。ありがとうございます。」


では,次に従業員の方に話を聞いてみましょう。


アーロン「こんにちは。私は主な業務は青江施設長の補佐です。」

浅田「具体的な業務は何をしていますか?」

アーロン「そうですね…特にないです。青江施設長や部下の後藤がうまくやってくれているので,僕はついていってるだけという感じです。」

浅田「老人の割合が多くて業務が逼迫しているのかと思いましたが,そんなことなく伸び伸びとしていらっしゃるんですね。」

アーロン「はい。今日は特に暇だったので,最近入居したIさんと共に,ゲーセンに行ってきました。これも立派な介護の1つです。」

浅田「これからのキャリアは考えていますか?」

アーロン「Iさんが,特別老人介護ホーム「もりもりもぐもぐ」に転居することを考えていますが,私もここではのんびりしすぎているので同じタイミングで転職を考えています。ここには十分お世話になったので。」

浅田「さっぱりしてていいですね。貴重なお話ありがとうございます」


次は,若手の従業員さんにお話を伺いました。


後藤「後藤です。よろしくお願いします。」

浅田「後藤さん。本日はありがとうございます。若手という立場から見て,この施設はどう映っているか教えていただけますか?」

後藤「はい,僕が思うこの施設の一番の特徴は老人の仕事が早いことです。いや,老人は介護される側だろ…って感じですが,みんなピンピンしていて,洗い物とか,僕の仕事だったはずのことを勝手に老人の方々がジャン(注:じゃんけんのこと)をして勝手にやってくれます。老人は暇なのでジャンぐらいしか生きがいが無いんじゃないですかね?」

浅田「そうなんですね。後藤さんは仕事しなくていいんですかね?」

後藤「はい,僕はぼーっとしているだけです。

浅田「老人ホームというより,老人が勝手に住んでいるだけという感じですかね。」

後藤「そうだと思います。まあ,やはりきてくれると嬉しいので,これまで当施設を選んで入居してくださった方々には感謝しかないです。」

浅田「いいお言葉をありがとうございました。」


では,最後に入居している老人にも直接話を聞いてみましょう。


K・Tさん「僕は前老人ホーム「笑顔の泉」に入居していた。施設長がなかなかなかなかよかったが,あそこには老人界隈でも有名なSNTという人が従業員として在籍している。そのSNTは行動が少しゆっくりなことで有名だが,施設のみんなでスーパーに買い出しに行く時でも,よくラインで「15分遅れます」とか言ってて時間を乱していて施設長が可哀想。こっちにはそういう雰囲気はない。この施設の人は,青江もアーロンも後藤も優秀で雰囲気が良い。」


N・Nさん「この施設は老人のペースを考えてくれているところが良い。この間ビーナスラインに遠足に行ったが,それ以来老いのせいか足腰がしんどくて。でも,ここ二日ぐらいすごく楽にさせてくれて,今日回復した。あと青江施設長は顔芸がよい。老人が退去する時にたらこ唇を逆への字のような出してむすっと悲しそうにしている。老人への愛が伝わる。青江施設長の顔芸とレクリエーションのジャンがこの施設での私の生きがい


H・Nさん「この施設は入居費用が安すぎる。昨日一世代上の老人のおばさん二人が一時的に入居していたが,二人で合わせて4000円しか出していなかった。もっと出せよ。あと,俺が若い頃は,もっと下回生やらの悪口を言い合っていた。最近は洗い物を老人がするみたいな,そういうところまでもクリーンになりすぎている。」


U・Fさん「最近近所の若いギャルと仲が良い。わしの青春もまだまだこれからじゃ。」


I・Sさん「従業員のアーロンに,「もりもりもぐもぐ」へ転居する話をしたら,「俺も行こっかな」とか言い出して草。従業員は移動するなって感じ。そういえば,最近老後の生涯学習も兼ねて京大大学院を受験した。まあ勉強量としては4日ぐらいで十分なのだが,2日しかしなかったので,ボーダーラインぐらいで落ちてる気がする。」


K・Tさん「ちょうど長野で建築物を見る用事があったので,ついでにこちらにお邪魔させて頂いている。下呂方面に行くらしいので楽しみ。」


U・Nさん「青江をこの業界に誘ったのは実は私。当時はこんなのになると思ってなかった。いい意味で。(原文ママ)。だから,有名なこの施設に入居するのは安牌を置きに行ってると言われるが,私はだいぶ前から決めていた。これからも青江には介護業界をより引っ張って行って欲しい。」


この記事を通じて,「ダートの里信州」が多くの入居者から支持される理由が少し明らかになりました。今後も、この施設が老人介護施設のエースとして、業界をリードし続けることを期待しています。


文責:浅田奏一郎


p.s 院試まであと6日なのだが。

ダートの里信州今日の予定...伊那から飯田まで移動。

明日の予定...停滞日