こんばんは。新田21です。最近夕方にツクツクボウシが鳴いているのを聞いて、早くも夏が暮れかけているのかと少しさみしくなりました。もっとも日中は暑すぎて、情緒を感じる暇もありません。こんな気温の中、夏合宿を頑張っている皆さんには、心から尊敬の念しかありません。
今日は青江率いる信州ダート班とお話をさせてもらいました。コインランドリーで乾燥器が終わるのを待っていたようです。
班員
青江23(班長) アーロン23 後藤24 梅木22 田中22(昨夜サイレント合流) 幸野21 村上15(夕方に離脱)
行程
牧丘(山梨市)→大弛峠(林道川上牧丘線)→川上村→清里(→輪行で川上村に戻る) 80km2300upくらい
川上村で入ろうとしていた温泉が月曜定休で、風呂を求めて清里まで漕いだものの、清里にはよい宿泊地がないため、風呂と食事と洗濯を済ませ、これから(21時頃)輪行して川上に戻るそうです。入れると思った温泉が閉まっているときって、本当に萎えますよね。
青江23「5時くらいに射出して、14時くらいには川上村に着きました。大弛峠のダートは割とがれている箇所もあったんですけど、パンクとかもなくて、結構スムーズに進みました。ただ、そこから風呂のために清里まで18kmくらい漕ぐ間に雨に降られて、そこがしんどかったです」
風呂をお預けされ、雨に打たれながら疲れた体で漕ぐ18kmの道のりの憂鬱なことといったら、話を聞いているだけで入られそうです。自転車に乗っているときに萎える瞬間トップスリーは、雨と落車とメカトラだと思います。
青江23「あと、昨日才門さんに夕飯をご馳走してもらったんですけど、ぬるっと奢っていただいてきちんとお礼を言えなかったので。才門さん、ごちそうさまでした」
日々の仕事の間隙を縫って、いくつも年下の後輩に老益を働いていく才門さんは、やはり偉大です。
いつもは元気に喋ってくれる青江ですが、心なしか会話が弾まず、声にも明るさが見られないように感じました。疲れも溜まってくることと思いますが、しんどいときには少しわがままに自分の機嫌を取るくらいでいいと思います。
後藤ははじめましてです。自己紹介に載せていた卒アルの写真の貫禄が個人的にツボです。
後藤24「今日は結構体力を使いました。大弛峠のアップもですけど、ダウンのときのダートに転がってる石がでかすぎて、、ロードで来てる才門さんと幸野さんさえ乗ってたので、僕も頑張って乗りましたけど。アーロンさんだけゴツいMTBで来てるので、1人でぶっちぎってました」
1人だけMTBでぶっちぎってるアーロンがなぜか想像できて笑えます。
後藤24「でもダートは結構好きです。大弛峠は楽しいなって感じてました。一番疲れたのは清里までの土砂降りの18kmでした。めっちゃ遠くて入られました」
新田「今日で3日目だよね。夏合宿は楽しい?」
後藤24「雨のときだけ入られますけど、基本楽しいです!」
他の上回が口を揃えて後藤は強いと言っていました。KUCCの部員はあまりお世辞を言えない人種だと思うので、本当に強いのだろうと伺えますし、ツアーが楽しいのは何より素晴らしいことです。しばらく雨模様が続きそうですが、1日でも早く天気が持ち直して、たくさん気持ちよく漕げることを願います。
アーロン23「MTBで2000up、しんどかったです。せっかく登ったのに曇ってたのが残念でした。ダート1500ダウンくらいしましたけど、MTBはなにも考えずひたすら暴力的に突っ走れるので、楽しくないです。美しくない」
アーロン23「雨は普通にしんどかったです。さっさと風呂入りたかったです。でも風呂も850円で、高くて渋かったです。一応おしゃれ系っぽかったですけど、なんかまあ、はい」
前向きな言葉が1つも出てきません。
アーロン23「大弛峠を下ってるときまでは楽しかったですよ。雨降ってるなか移動するのはしんどかったですけど。MTBでアップとかフラットを漕ぎ続けるのは、今後ちょっとしんどいかもなぁって思ってます」
アーロンとは深い付き合いをしたことがあまりありませんが、表に出さずスンとしているけど、本人のなかでは楽しんでいる、そういうタイプなのかもしれません。MTBは移動パートではしんどいですが、せっかくダート班なので活躍の機会もきっと多いことと思います。
ここからは上回生です。
田中22「昨日の夜実家から塩山まで輪行して、6kmくらい漕いで23時くらいに合流しました。みんなもう寝てたので、起こさないように僕も寝て、サイレント合流成功って感じです。これ、めっちゃ気持ちいいですよ!才門さんにサイレント合流を仕掛ける側になって、驚く顔を見られたのが本当に気持ちよかったです」
才門さんが魅入られてしまったサイレント合流の快感の味を、田中も知ってしまったようです。僕もいつかしてみたいです。
田中22「今日は普通に体力的にめっちゃしんどかったです。大弛峠でへとへとなのに、雨の中20km漕がなきゃいけなくて入られました。後藤がめっちゃ強くて、常に前の方にいるのに、僕はずっと後ろのほうです。俺も老人なんだなぁって感じました」
田中22「風呂のときに梅木が京都帰りたいって言ってたんですけど、僕もちょっと帰りたいです。まあ雨がしんどかったのが大きいですけどね」
23, 24年度は誰も帰りたいとは言っていなかったのに、22年度は揃いも揃って京都に帰りたいなんて、僕みたいなやつばっかになってます。田中が枯れの様相を呈しているなんて、由々しき事態です。もっともしばらく自転車に乗れていなかったようなので、少し乗ったらすぐに走力を回復するのではないかと思います。
田中22「ほんとは片上班に最初から参加するつもりだったんですけど、大弛峠に行きたいなと思って。実家から近いし、友達と会う予定とかもあって、こっちに来ちゃいました。明日離脱して、そこからは片上班に向かおうと思ってます。片上ごめんね、すぐ合流するから待ってて🥺」
片上がプリプリしないようにちゃんと愛情を注いであげてください。
電話中、後ろでわずかな間ながら花火が打ち上がっていたようで、疲れている様子のみんなのテンションも少し上がっていて、なんかほっこりしました。夏っていいですね。
梅木22「もしもし、梅木です。なにしゃべろっかなぁ」
思考が全部口に出る梅木のクセを、3年目にして初めて目の当たりにしました。
梅木22「雨に降られてしんどかったです。いったん京都に帰って、寝てから再合流したいです。もうしんどいことできないです。土砂降りの中漕いでめっちゃ汚い状態で風呂に入ったら、家族連れから『見ちゃだめよ』みたいな空気を感じて、ガチで入られました。明日以降も連日雨っぽいので、これが続くと思うと不安です」
いつかの自分と定時連絡をしているのかと思いました。その憂鬱さがわかりすぎて、1周回ってなにも言えませんでした。
梅木22「昔はなんにも気にならなかったのに、いやまじかぁ、って感じで来るものがありました。コンビニにたむろしてるチャリダーがXで死ぬほど叩かれてるのとかも見て、めっちゃ気をつけてます。このツアー始まって1回も地べたに座ってないですもん。周囲の目がしんどくなってきてます」
極めて近い感覚を持っている者として、その感覚は決して間違っていないと思っていますが、周りの目を気にしだすと素直にツアーを楽しめなくなる時間が増えるんですよね。ツアー中に限れば、ただ頭痛の種を増やすだけのおもりです。ですが、鬱があれば躁もあります。繰り返す鬱の波を惰性でやり過ごしているうちに、帰る日のほうが近くなってきて、乗り越えられるものなのです。
新田「体力面ではどう?」
梅木22「僕が律速です。特にダートアップ。明日もダートアップなので不安ですね、、フラットとかはMTBのアーロンとゆっくり漕いでます。アニメの話とか一緒にできてて、楽しいです。」
新田「親から見て、青江班長はどんな感じ?」
梅木22「うーん、ちゃんと幸野さんとか田中を頼りつつ、意見をもらいながらもちゃんとタイムマネジメントできてるので、心配な点はないですね。普通に優秀で、いじりたいけどいじれないです。僕は去年熱中症になりかけてしんどかったとき、すべてを上回生に投げちゃうことがあったんですけど、青江は体力的にしんどそうなときでもきちんと自分で考えて班長をしてます」
少し自虐を入れつつも、頼もしい青江の様子を嬉しく思っているようでした。青江としても、梅木が班員としてそこにいてくれるだけで、きっと落ち着くと思いますよ。目立ったことをしようとせずとも。
梅木22「うーん、ネタ切れです」
たくさん喋ってくれてありがとう。
幸野21「やっほー、元気?新田も夏合宿来いよ。うーん。今年は来られないのか。まあそれなら来年来なよ、夏合宿は逃げないし」
……幸野のまっすぐさが胸に突き刺さりました。こんな僕でごめんなさい。
それはともかく、同期と定時連絡をするのはすごく変な感じです。幸野がまだまだ若い気もするし、僕がなんだか若さを失った気もします。
幸野21「ツアーするのは楽しいけど、今日はしんどかったなぁ。シンプルにおは1800だし。それに大弛峠のダウンはデカい石がゴロゴロ転がってて、25Cのロードで来ちゃったからめっちゃしんどかった。青江にテールついてもらって、後ろから2番目でゆっくり下ってた。4回生にもなって情けないわ」
ツアー車が故障していたのでやむなくロードで来たようですが、ダート班との相性は良いとは言えませんね。
幸野21「しかもシンプルにミスなんだけど、替えチューブ持ってきてなくてさぁ。パッチでやるから、一昨日もパンク修理に2時間かかったんだよね。タイヤとかチューブの弱ってそうなところをダクトテープで補強して、ダートダウンの前はアホみたいに空気入れて、なんとか今日はパンクしなかったけど、命感じたよね」
ロードで来たのは仕方ないとして、シンプルに幸野は幸野でした。ダートのときって空気パンパンにするのがいいんでしたっけ?リム打ちはしなくなりそうですけど、刺さりものに弱そうです。こんなこともわかってない僕のツアー力も伺いしれますね。
幸野21「まあでも、1回生も2回生も速いわ。今日はちょっとさすがに疲れてしんどそうだけど、全体的には順調。ただ天気が不安かな。青江とも行程の話を結構してるけど、やっぱり最初に作った行程を切ったり変えたりするのって悲しいやん。難しいよね。青江は俺と違って予備日4日作ってるから、偉いけどね。そんなこんなで考えることは多いけど、青江もほんとによく頑張ってるし、いる間は最大限サポートしたい」
変わらず幸野らしい部分もありますが、ちゃんと頼もしい4回生をしていて、同期として誇らしくなりました。この先長くはいられないようですが、青江班の力に少しでもなりたいと、心なしか先輩らしい声で話していました。アフリカから帰って以来、あまりまともに幸野に会っていませんが、顔つきも少し変わっているでしょうか。
幸野21「そういえばさっき20時閉店のほうとうのお店に19時半に入って、みんな疲れ切って黙々と食べてたんだけど、俺が先に食べ終わってぼーっとしてたら、梅木がなにも言わず横から俺の丼に箸を伸ばしてきて、汁に浮かんでる麺とか肉の切れ端をつついてきて怖かった。相変わらずびわ湖くん。卑しい」
梅木、ちゃんと健在で草。
明日の行程
川上→林道→秩父(大滝)
明日も山中のダート路が続くようです。落車と熱中症には気をつけて、うまく雨を回避しつつ楽しく行程を進められるよう、願っています。
写真:ほうとう屋で疲労の色を隠せない班員たち