定時連絡(2023/08/21) 信州東北班(白新田班)

こんにちは。“エモい”という言葉は嫌いだけど、エモいものは悶絶するくらい大好物な新田21です。夏合宿中、夕陽に染められた田んぼの田舎道を走っているとき、僕はよくそこに1組の高校生の男女を妄想しています。たまたま鉢合わせたふりをして君の隣を歩く部活帰り、微妙な距離感で、じれったいスピードで、進んでほしくない時計の針が進んでいくことを恨みながら、いつもの曲がり角で控えめに手を振って、今日も友だちのままそれぞれの家路につく。東京の男子校出身の僕には、田んぼも女子もまるっきり縁のないものでしたが、共学に通っていた皆さん、こんなシチュエーションなかったですか?もし体験したことのある方がいたら今度ぜひお酒でも飲みながら聞かせてください。あー、the青春みたいなエモいコンテンツ摂取したいな。「君の名は。」でも見ようかな。


くだらない能書きはここまでにして、無事最終日を迎えた白新田班の定時連絡をお届けします。僕も2日だけ遊びに行かせてもらいましたが、もう離脱してから1週間経つのですね。ぼーっと生きていたらあっという間に夏休みが溶けてしまいそうで、だんだん焦りだしてます。


メンバー:白新田22柘植23倍田23平山21


新田「お疲れ様、今何してる感じ?」

白新田「あ、お久しぶりです!今は富士宮の富士山世界遺産センターってところにいます。最終日なので打ち上げしようということで、17時前くらいからみんなでお好み焼き食べて、優勝したところです」

行程最終日にみんなでお好み焼き、大優勝ですね。奢ってくれるおじさんがいなさそうだったのが残念です。

新田「最初に一応今日の行程、教えてほしいです」

白新田「今日は甲府から右左口(うばぐち)峠というダート峠を通って、朝霧高原に向かい、そこから全ダウンして富士宮に降りた感じです。70km1500upくらいありましたが、ほとんどストップせずに行程進めたので、14時くらいには富士宮に着いてました。そのあとは浅間大社を観光したり、富士山世界遺産センターっていうところを見たりして、時間潰してました。今日が静岡県民の日らしくて、世界遺産センターが無料で入れたのが良かったです」

70km1500upでほとんどストップしてないってどういうことでしょうか?最終日になってついに白新田班長が牙を向いて黒新田化したのでしょうか。ちなみに今、白新田の腕は信じられないくらい黒いです。日本人ってあんなに日焼けできるんだっていうくらい黒いので、ぜひ皆さん見せてもらってください(ちょっとセンシティブな言い方になっていたら申し訳ないですが、純粋に焼けすぎてて真っ黒であることを強調したいだけで他意はございません🙇)。

白新田「倍田が諏訪での落車で手を怪我して、ブレーキ握れない感じだったので、倍田だけ全輪行してたんですよね。富士宮で1人待たせるのも…という感じだったので巻きました」

なるほど、気遣いの表れで安心しました。白新田には最後に感想などを聞くことにし、まずは柘植が話してくれました。


柘植「お疲れ様です~」

新田「お疲れ様!俺のこと覚えてる?」

柘植「もちろんです、さすがに覚えてますよ笑」

安心しました。渋毛無おじさんの1人でしかなかった僕を覚えてくれてるとは嬉しいですね。

新田「柘植も落車で怪我したんだってね、大丈夫?」

柘植「僕は大したことないんですけど、やっぱり倍田を巻き込んでしまったのが申し訳ないですね。結局倍田は最終日の今日まったく漕げず輪行になってしまって、それが心残りです…」

ひとまず怪我は軽く済んだようで何よりです。他のメンバーに怪我を負わせてしまったことを悔やんでいるようですが、こればかりは本当に仕方ないです。プロのレースでもしょっちゅう落車は起きてますし、これだけの長期間自転車に乗っていれば一度くらいの落車はつきものです。トラブル続きの粂井班に致命傷を与えたのも山中の落車でしたね。もちろん防げる落車は防がねばなりませんが、落車してしまったとしても、命に別状を及ぼすほどの大きな怪我がなければ、それだけでまずは幸運だと思います。

柘植「右左口峠がめちゃくちゃキツかったです。舗装路でもなかなかパンチのある斜度と距離なのに、ダートなせいで漕ぎづらくて、最終日なのに全行程でTOP3には食い込むくらい無限にしんどかったです。僕ダートNGかもしれません」

試しにYouTubeで右左口峠の動画を見てみたのですが、絶対に自転車では行きたくありません。ついでに道の状態もところどころ悪そうなので、車でも行きたくありません。山梨県道113号甲府精進湖線の一部らしいですが、ただの激斜度林道ですね。柘植は僕なんぞ太刀打ちできないくらい強かったのですが、その彼をも苦しめるほどの強敵のようです。ダートは本当に好き嫌いが分かれますよね。ちなみに僕はダートNG派の先鋒をやらせていただいています。君もこちら側に来ないか?

柘植「許せないのが、白新田さんがなぜかダートからノンストップで朝霧高原まで400upさせてきたんですよ。ダートなのでダウンもしんどくて休めなかったのに、ストップしないとか何考えてるんですかね。バカしんどかったです」

白新田の優しさは認めてあげたいですが、班員の意思確認はしてあげないと密かに殺意抱かれるかもしれないので気をつけてください。

柘植「天気は晴れてはいたんですけど、富士山だけ雲に覆い尽くされててまったく見えなかったです。富士宮で時間潰してるときにてっぺんだけ一瞬顔を覗かせてくれたんですけど、全貌はお預けです。ただ、無料で入れた世界遺産センターがめっちゃよかったです。富士山に登りたくなりました」

新田「柘植は結構登山好き?」

柘植「うーん、達成感は好きですけどあんま向いてない気がします。赤岳のときも景色と達成感は最高だったんですけど、遅すぎてずっと律速になってしまってて。チャリのほうが自分は向いてるのかなぁって

登山は自転車以上に自分のペースで進めることが魅力のアクティビティな気がしますし、あまり律速とか考えずマイペースで登っていいんじゃないかなと思います。自転車やってると速いことが正義みたいな価値軸にとらわれがちですし、もちろん速いに越したことはありませんが、所詮趣味でやってることですし、自分なりの楽しみ方を見つけて満喫できることが一番ですよね。

さて、今日で行程も最終日なので、全体を振り返ってのコメントも頂戴しました(以下、班員の3人については同様の質問をしました)。

新田「行程全体を通して、一番しんどかったときと、一番楽しかったとか感動したとか、良かったときをそれぞれ教えてほしいです」

柘植「しんどかったのは間違いなく蔵王です。斜度半端ないし、遮るものがなくて死ぬほど暑いし、逃げ場がなさすぎてえげつなかったですね。あれはやばかった。良かったのは赤岳です。渋毛無とかも良かったんですけど、赤岳の日の出アタックで見た景色は人生で見たことないくらい素晴らしかったです

蔵王は僕も去年登りましたが、普通にキツすぎます。登りごたえが半端ないので純粋にヒルクライムを楽しむにはとても良いコースですが、フル装ではしんどいだけでした。赤岳はあとの3人も口を揃えて良いと言っていました。素晴らしい景色を求めて、これからもちょくちょく登山行ってみてほしいですね。

新田「今いる班員にそれぞれコメントください」

柘植白新田さんは最初から最後までマネジメント力が高かったです。ナイトランもほとんどなかったし、白馬岳だけは行けなかったけど台風のせいでどうしようもなかったし、それ以外は完璧に予定通り進めていて頼もしかったですね。ずっと安心感がありました。倍田は話しやすいし、走力も似ているので切磋琢磨できるライバルという感じでした。景色を見たときとかのリアクションがでかくて、より楽しめました。平山さんはただいるだけで頼もしいですね。地理の知識量もすごくて、喋ってて楽しいですし」

白新田のマネジメント力はどの上回も高く評価していましたが、1回生からの評価が一番重要ですし、柘植にこう言ってもらえてきっと喜んでいると思います。まあ僕の子供ですし、白新田が褒められたら僕も褒められたようなもんですよね。倍田と柘植は本当に良きライバルであり仲間という感じで、個人的には名コンビ入りしてほしいなと願っています。平山の安心感は能力の高さとは別のベクトルのもので不思議ですよね、カビゴンみたい

新田「夏合宿がこれで終わったわけだけど、これからはどんな予定?」

柘植「濱田さんのポス夏四国に行こうと思ってるんですけど、夏合宿で思った以上に出費したので金銭的に厳しいかもです…。行けなくても自転車は毎日漕いでトレーニングしたいです」

新田「免許合宿とかは行かないの?」

柘植「あー、考えてなかったですね。車で行けるところで自転車で行けないところってほとんどないですし、自転車で行けばいいかな…って

ひたすらに強さを感じます。頼もしい限り。

新田「来年の夏はどこ行ってみたい?班作ろうかなとか考えてる?」

今思いましたけど、終わったばかりで来年のこと聞いてるのアホですね。もっとこの夏のことを深掘ればよかった。

柘植来年のモチベ次第ですけど、行きたいのは今回行けなかった東北の北のほうとか、九州とかですね。班を作るかは迷ってます。班長が大変そうなので、僕にできるかなぁという感じです

どちらも例年定番の地域ですし、きっと行けると思います。柘植は走力も安定感も高いので、班長としてもサポート役としても頼もしい存在になってくれると思います。

新田「最後に言っておきたいこととかあったらぜひ聞かせて」

柘植「この夏合宿はずっと最高に楽しかったです!でも、来年は今年をさらに超えられるくらいの夏合宿にしたいです

今から来年が楽しみです。長い合宿、本当にお疲れ様!


続いては倍田23です。バイデンってあだ名めっちゃ好きです。

新田「お疲れ様!俺のこと覚えてる?」

倍田「お疲れ様です、覚えてますよ」

こいついつも自分が覚えられてるか不安になって確認してんな。これは今年の5月に佐佐木さんと偶然会ったときに声を掛けたら「おおーっ…あっ…えっ、ごめん、誰だっけ?」と言われた傷が未だに癒えないせいです。佐佐木さん、そろそろ僕の顔覚えてくれましたか?

新田「怪我、大丈夫?骨とか逝ってない?」

倍田「元気ではあるので大丈夫です!骨もやってないです。ただ、左手を派手に擦りむいちゃって、自転車乗るのにはかなり影響がある感じです」

僕も似たような怪我をやったことありますが、痛すぎてハンドル握れないですよね。漕げなかったのは残念ですが、骨が無事なだけでも良かったです。

新田「ずっと輪行だったと思うけど、なんかしら感想ある?ここの景色綺麗だった、とか…」

倍田「いやー、ないっすね…。ずっと寝てました。あ、お好み焼きは美味しかったです」

終わり良ければすべて良し、優勝できたなら夏合宿も大成功です。

倍田にも全行程のなかでしんどかったところと良かったところを聞きました。

倍田蔵王がしんどかったらしいんですけど、追試で行かなかったので…僕が漕いだ中だと六十里越の日ですかね。六十里越自体は良かったんですけど、南魚沼に入った後が暑すぎるしひたすら向かい風だし、フラットを漕ぐのが死にそうでした。良かったのはダントツで赤岳です。山だから天気も読めないし、台風のおそれもあるしで絶望的かなぁと思ってたんですけど、信じて登ったらきれいな雲海と日の出が見られて。3000m級の山に登ったのも初めてで、それも相まって達成感すごかったです」

新田「倍田は結構登山したことあるんだっけ?」

倍田「いや、ないですよ。多分それ濱田さんの嘘定時連絡です

騙されてました。ほぼ初めて?の登山で3000m級はなかなか強者ですね。人の満足度合いは事前の期待と現実とのギャップで決まるとどこかで学びましたが、不安を抱きつつ登ったからこそ、最高の日の出が見られた経験は一生物になることでしょう。

倍田にも班員へのコメントをもらいました。

倍田白新田さんは天気と相談するのがうまかったです。班が成功した一番の理由は白新田さんが天気を見ながらうまく調整してくれたからですし、すごく感謝してます。ただ不満なところもあって、射出するときに行きますとかボソッとしか言わないんですよ。そのせいで置いてかれることが何回かありました。まあなんか面白いので最後まで伝えなかったんですけどね」

白新田の射出や行程変更のアナウンスが弱いのは僕も一度気になって、2日しかいないくせに説教するガチ老害をかましてしまったのですが、最後まで直ってなかったみたいです。まあ人間、苦手なことの1つくらいあります。

倍田「柘植は結構弱音とかため息をしっかり吐くので、疲れてるのかな?と思いきや、漕いだら結局僕より強くて、底力を感じました。日によって僕が強かったり柘植が強かったりしたんですけど、僕は頑張れる日は頑張る一方でしんどい日は結構ぐうたら漕いじゃってたんですよね。反面、柘植はぐうたらする日がなかったです。平均的に強くて、踏むときはさらに強くて。すごくいい刺激になりました。平山さんは上回がいなくなって人数が減ったときにずっといてくれて、救世主でした。赤岳にも来てくれて、登山でもすごく引っ張ってくれました。夏合宿前は謎の存在だったんですけど、喋ったら面白い人でした

新田「夏合宿前に平山と絡みあったの?」

倍田「一緒に花背行ったり、スマブラしたりですね。柘植と僕と平山さんと3人でスマブラしたこともありますよ」

そんなところで初顔合わせが実現していたとは驚きです。柘植と倍田は今後もお互いを高め合う関係でいてほしいですね。

新田「今後の予定は?」

倍田ブハさんの青ヶ島に行きます。それ以外はツアーの予定はなくて、バイトしたり、帰省して遊んだりですね。青ヶ島めっちゃ楽しみなんですよ。海の上で日の出が見られるので、赤岳で見た山の日の出と海の日の出を制覇できるのがアツいです。伊豆諸島大好きなんですけど、家族旅行とかで行きそうにはないので、一生に一回のつもりで行きます」

新田「ご家族でよく伊豆諸島に旅行とか行くの?」

倍田「はい、毎年家族で伊豆諸島行ってます。伊豆諸島って島が9個くらいあるんですけど、この夏の青ヶ島で7個目です。海水浴が好きで行くんですけど、青ヶ島はビーチがないので行ったことなかったんですよね。行くのに乗り継ぎもいるし、お金もかかるから行きづらくて。今回もお金はかかるんですけど、その分青ヶ島に一点集中で楽しみます」

家族で伊豆諸島、いいですね。倍田家の皆さんは毎夏こんがり焼けているのでしょうか。行き慣れた伊豆諸島とはいえ、自転車に乗って走るといつもの夏と違う新鮮さを味わえるでしょう。

倍田「来年は班を作りたいです。場所は今回と似た感じで東北とかをメインに、東日本で考えてます。赤岳がマジで楽しかったので、他にも3000m級の山を開拓してみたいです

班長モチベが高そうで頼もしいです。来年は山班が復活するかもしれません。

新田「最後に言っておきたいことはある?」

倍田「今回僕が落車したのが雨のナイトラン中だったんですよね。雨だけでもナイトランだけでも危ないのに、その2つが合わさると本当に危険だなと。できれば雨のときにナイトランはしないでほしいし、するときには本当に気をつけてほしいです

雨の夜は車でもめっちゃ怖いですから、況や自転車をやという感じです。どうしてもしなければならないときは、これでもかというくらい車間を取り、きちんとハンドルを持って、スピードを控えめに、カーブでマンホールを踏まないように、とにかく慎重に走ってほしいです。倍田も長い合宿、お疲れ様でした!まずはお大事に、怪我をゆっくり治してください。


ちょっと質問多すぎましたかね。書くの疲れてきましたし、面白い文章に仕立て上げられている気がしないです。佐藤さんとか才門さんとか久保田さんとか、どうしてあんな量のクオリティの高い定時連絡をポンポン上げられるのでしょう。毎日のようにこんな文量を書いていたら、少なくとも僕のような凡人には、とてもじゃないですが持続不能ですね。定時連絡をたくさん担当し、しっかりと情報を載せた記事をすぐに上げている皆さんには頭が下がります。と同時に、普段の定時連絡は本当に簡素で必要な情報を凝縮したものにすべきなのかもなぁ、とも思います。

ただやはり、読んでいる側としては手のこんだものは読み応えがありますし、夏合宿に参加している側としても、話したことをたくさん書いてくれたら嬉しいのも事実だと感じます。そういう意味で、長大な記事が登場するようになったのはポジティブな変化として捉えるべきだと思っています。少なくとも僕はできる範囲で力を尽くして記事を書きたいなと思いますし、余裕のある人が頑張って記事を書くことは、夏合宿を頑張っている部員を応援することにも繋がるような気もしています。

とはいえ、部員それぞれに事情や予定がある中で定時連絡を分担しているわけで、それぞれがそのときにリソースを無理なく割ける範囲で行われるべきであるのも事実です。定時連絡の文量や趣向の基準値が上がり、部員の首を締めるようなことは望ましくないですし、そういう意味で「持続可能な定時連絡」を実践するのはとても重要なムーブメントですよね。僕も実際に定時連絡を担当してみて、何気なく記事を上げられている皆さんがこの執筆にどれほどの時間と労力を割いていらっしゃるのか、いたく実感しているところですし、忙しいときや余裕のないときに長い記事なんかとてもじゃないけど書いてられないな、と感じています。

「持続可能な定時連絡」とは、再解釈すれば「それぞれの定時連絡」なのかな、と思います。簡素なものであっても情報の正しさや重要性・記事掲載の即時性を重視すること、たくさんの班の定時連絡を担当すること、たくさんは担当できないけれど埋まっていない枠を無理なく担当できる範囲で埋めること、余裕があるし文章を書くのも好きだからコンテンツ盛り盛りの記事を上げてエンタメを提供すること。そこに優劣はなく、どんな記事もオンリーワンなものです。求められる基準はあくまで、定時連絡として最低限の要件を満たしていることだけ。そこから上の、コンテンツとしての面白さや文量は、個性があっていいのだと思います。得意な人が書いた重厚長大な定時連絡もあれば、忙しい中でもきちんと合宿中の部員の状況を伝えるべく担当し、コメントが簡潔に書かれた定時連絡もある。悪意ある手抜きでない限り、その差はあっていいものだと思います。「それぞれの定時連絡」で、定時連絡という文化の発展を押し止めることなく、一方で担当者の負担が増えることなく、多様性が定着する方向へ進んでいくことを、個人的には望んでいます。

若輩者が長々とお気持ち表明を失礼しました。じゃあお前はどうするのかと問われましたら、できる限り充実した中身の定時連絡をお届けしたいなと考えています。僕自身、自分が電話で話した内容がしっかり載っていたらそれだけで嬉しかったですし、こっている定時連絡は読んでいて面白いですし、部員が頑張っているから自分も定時連絡くらいはできる範囲で力を注ぎたいなと思うのです。とはいえ、担当する量が増えたら間違いなく簡素な定時連絡になると思います。あいにく無尽蔵のキャパシティを持ち合わせているタフな人間ではありませんし…。ただ、今夏合宿で僕は2つしか担当していませんし、せっかく白新田班の最終日をありがたく担当していますし、思い出に残るかなぁと思っていろいろと聞いたので、この記事は最後まで頑張って書こうと思います。長いだけで面白くなければもはや自己満足ですし、お読みの皆さんにおかれましては、間延びした文章にあくびが止まらなくなる頃かと思いますが、白新田班の行程完遂というめでたいイベントに免じて、最後までお付き合いいただければ幸いです。


閑話休題。


さて、次は平山です。

平山「おつかれぃ、久しぶりぃ」

新田「お疲れ~、言っても一週間前長野で会ったよな」

平山「ソウダナー、けど一緒には漕げなかったなー。同窓会あって渋毛無行けなかったんだよなー」

もし平山が渋毛無にいたら、幸野新田平山白新田と、ヘルプ上回生枠の入江も参加して、東日本縦断班揃い踏みとなるところでした。嗚呼、阿部が恋しい。また水曜昼トレで阿部に会いたいよ。

平山「ダート峠がめっちゃ斜度かったわー。ここまでのダートは久しぶりですごいしんどかった、うん。斜度で言えば白神ラインより今日のほうがきついね。路面は白神ラインのほうが悪いかもしれん。朝霧高原は、うーん、富士山見えなかった。どこにあるかもわからなかった。でも今いる世界遺産センターがめっちゃよくて、2hくらい潰せたよ。スムーズに富士宮焼きそばに接続できた

あの白神ラインよりキツいダート峠は想像を絶しますね。朝霧高原は高校の自転車部の合宿のコースになっていたので行ったことがありますが、晴れていたら富士山も当然目の前にそびえ立っていますし、標高も高いので涼しいですし、道もきれいで気持ちいい場所です。富士山が見えなかったのがやはり残念ですね。ただ、世界遺産センターできっとたくさんの教養を得て、ただ単に晴れ富士山を拝むよりも良い体験ができたことと思います。富士宮焼きそば、めっちゃ美味しいですよね。僕も大好きです。てか焼きそば食べた直後にお好み焼き行ったのかな。

新田「班員にコメントもらえる?」

平山「えっ、コメント?うーん、コメントかぁ。そうだなぁ、えー」

そんなに予想外の質問だったのでしょうか、長考して話し始めてくれました。

平山白新田は、うーん、天気とかはちゃんと考えてるけど、道はよく間違えてたね。看板とか地形とかをもっとちゃんと見たら間違えないようになるんじゃないかな。でも天気のマネジメントは間違いなくちゃんとしてるから、班長としては立派だと思う。柘植はよく寝てるイメージかな。飯食ったらすぐ寝てる。今日の様子見ててダートが嫌いそうだったね、ずっと苛立たしそうに唸ってた。倍田はダートupが速いし、楽しんでそうだから、頑張ってダウン慣れればダート行き放題じゃない?怪我はもったいないけど、来年合宿作るらしいし、これからも頑張ってほしい。特にダート

ダートに関する倍田への期待がすごくて面白かったです。平山も去年の夏合宿、ダートで目を輝かせていたからこそ、ダート適性のある後輩を育てたいのでしょう。倍田は頑張ってダートマスターへの道を歩んでください。

平山「このあとは、せっかく静岡にいるし静岡とか山梨の行きたいところを回収しようかな。身延とか、山の方。そのあとは輪行して東京行く。山を走りたいから、国道爆走モチベはあんまりないかな。ほんでもう今後行くことがなさそうだから千葉を走って、8月末には京都に帰るつもり

さすが平山といったムーブでしょうか。僕なら1人で静岡や山梨の山奥にいたら心細くて泣いてしまいそうですが、平山は爛々と輝く目で山を走り回るのでしょう。

新田「言い残したことがあれば」

平山「濱田が定時連絡で俺を消したのと、入学年度間違えまくってたのがガチ入られた。本当にありえない。反省しろ。あと、モンゴル班は頑張って無事帰ってきてください

濱田は怒らせたくない部員No.1こと平山が実力行使に出る前に陳謝したほうが良いかもしれません。平山も上回の少ない終盤に数々の老益、お疲れ様でした。


新田「おまたせ、まず今日の感想で言い残したことある?」

白新田「そうですね…朝霧高原で、晴れてたくせに富士山だけ隠れててNGでした。朝霧高原で富士山見て、信州が終わったことを実感しながらダウンして締めたかったんですけど、まったく見えなくて渋かったです。世界遺産センターで少しは見えましたけど

“エモい”フィナーレを構想していたのに、肝心の主役が文字通り雲隠れしてしまったようです。

新田「しんどかったところと良かったところ教えてー」

白新田「しんどかったところは精神的と体力的なところがあって。体力的には蔵王がやっぱしんどかったですね。ずっとお腹痛いまま走ってたのと、めっちゃ暑くて死にかけました。中間地点のトイレでは大丈夫だったのに、そこから漕いでる途中にやばくなって、ずっと腹痛のまま頂上まで耐えてました。(う○こ出なかった?という質問に対し)出ましたよ、頂上では出ました。あ、乗ってるときですか?それは出てないですよ!精神的には天気のせいでいろいろ変更を迫られたとこですね。白馬岳に登れなかったことと、白馬あたりで上回生がたくさん来る予定だったのが全然来なくなって、だいぶ人数が減ってしまったせいで盛り上がりにかけて、ちょっと残念でした。あとは、鳥海山が初日なのにGASのまま突っ込んで、案の定まったく晴れなくて申し訳なかったですけど、全体的には台風とかも耐えましたし、赤岳がベストコンディションだったので耐えですかね」

腹痛を我慢して自転車に乗るの苦痛極まりないですよね。漏れなくてよかったです。僕も白馬を前に離脱してしまったので申し訳なかったですね。続々と上回生が離脱していくのを悲しそうな顔で見ている白新田の姿に胸が痛かったです。

白新田楽しかったのは渋毛無ですね。人数がとにかく多くて、たくさんジャンもできて楽しかったです。六十里越もそうでしたけど、人数が多いとやっぱり盛り上がるし楽しかったです。赤岳もよかったですね、本当にベストコンディションでした。何より1回生sが喜んでくれたから、それが最高に嬉しかったです」

班員13人とかいるとマネジメントが大変な面もありますが、やっぱりストップのたびに大人数ジャンとかするの最高に楽しいですよね。人数多いと辛さも紛れますし。赤岳は白新田も満足のようでしたが、それ以上に1回生sが喜んでいたことが嬉しい様子でした。心温まります。

白新田「柘植は一番最初からいてくれて、デュエットも多かったですね。初めの方は結構パッ壊とかしてたんですけど、だんだん上達していきました。峠も速いし、クラシック優秀です。ただ、よく寝ます。1回自炊中に気づいたら寝てて、洗い物ジャンをぶっちされました。まあでも全体的に優秀ですね」

寝て洗い物ジャンぶっちは画期的ですね。洗い物が苦手な方は参考にされては(?)。

白新田「倍田は追試で参加が遅れたけど、初日のBASからガンガン漕げてて強かったです。1回生は2人とも強かったですね。走力面での心配は一切ありませんでした。倍田もちょくちょくパッ壊してました。幸野さんの隔世遺伝ですかね。あ、今1回しかしてないですって訂正されました。そういえば入江さんも1回パッ壊してましたよね。3回生にもなってパッ壊とかほんと情けないです。ツアー不足なんじゃないですか?それにツアーに行かないだけじゃなくて、人のツアーのことも全然知らないですよね。GWに中西さんが渋毛無行ってたのも知りませんでしたよね。ちゃんと人のアルバム読めよ。もっとツアーに行けよ」

話してるうちにどんどん黒新田になってました。よほどパッ壊した入江の体たらくに怒りを感じてるのでしょう。さすがにちょっと脚色しましたが、ツアー不足ですよねぇ、とは呟いてたぞ

白新田「あと倍田はちゃんと感情の起伏がわかりやすいですね。しんどいときと調子いいときとがはっきりしてます。花背向きの足をしてる気がしますね。まあ全体的にそつなくこなしてくれました。平山さんはツアー親密度が多分これでもう1位です。去年の夏合宿と春九州、それにこの夏合宿と、いろいろなツアーで面倒を見てもらってます。すごくありがたいです。僕の親って実は平山さんな気がしてきました。今回もいる期間が幸野より長かったですし、人数が少ない時にいてくれてすごく助かりました。昼に『明日の夜の白馬までは絶対いる』と言った同じ日の夜に『すまん、離脱するわ』とか言ってくる幸野さんより、ずっと信頼できる親です

倍田は確かに花背めっちゃ強そうです。すでにめちゃめちゃ強いですが、追いコンで大化けしてるかもしれません。白新田は平山にぞっこんな様子が見て取れました。もう親権を平山に移すまで秒読みというところに来ていそうです。ただし白新田の親は僕です。名字を見れば僕が親であることは明白です。譲りません。

白新田「このあとは実家帰って、9月上旬はバイトします。後半でポス夏に行けたらいいな、くらいですかね。濱田さんの四国か、たなしゅんの信州に行けたら行くと言う感じです。でも濱田さんの四国、絶対ブラックそうですよね」

濱田のツアーは確かにブラックかもしれませんが、そのぶん思い出補正が他のツアーよりも強くかかって、不思議な中毒性がありますよ。

新田「一応これで新歓ランとかを除けば義務参加のツアーは終わったわけだけど、まだこれから行ってみたいところがあれば教えて」

白新田「行けてないところがたくさんあるので、まだまだいろいろ行きたいですね。まずは北海道、特に道東行きたいです。海外も遠いところは高いのでたくさんは難しいですけど、近場の安いところで何回か行けたらいいかなと思ってます」

まだまだ白新田は咲き続けてくれそうで嬉しいです。去年の初夏、自転車の買い出しを担当したときには、こんなに積極的にツアーをする部員に成長してくれる未来を想像できていませんでした。なんだか不思議な感慨で涙が出そうです。“エモい”です。

新田「このあとは班員のみんなはどんなふうに動くの?」

白新田「倍田と柘植はこのあと輪行して、今日中にそれぞれ横浜と豊橋の実家にピットインします。平山さんは明日からも漕ぐみたいです。僕は今日はもう大阪には帰れないので、快活で休みます。まあ明日は輪行だけなので、今日は起きてて漫画とか読んでてもいいかなと思ってます」

通話時点で19時過ぎくらいでしたが、そんな時間に富士宮から豊橋や横浜まで行けるのですね。旅のゴールの余韻も冷めやらぬまま、皆それぞれの帰路や新たな旅路に着くようです。

新田「最後に言っておきたいことがあれば聞かせて」

白新田22が自分だけの班だったので、全体的に上回生にたくさん支えてもらいました。豊留さんはしんどいときに前を引いてくれたり、山下さんは米を炊いてくれたり、行程変更をサポートしてくれたりと、本当にありがたかったです。他の上回生の方も酒公費を出してくださったり、来て盛り上げてくださるだけでも本当に感謝です」

先程はちょっと辛辣に毒を吐く黒新田に脚色してしまいましたが、本当は白新田は心の底から優しくていいヤツです。多くの上回が白新田班に合流したのも、きっとそんな白新田の人柄あってのことです。22が1人だけのなか、台風がやってきたり、急に人数が激減したりと、予想外の展開に見舞われても、最後まで無事2人の1回生を引き連れて行程を完遂した白新田は本当に立派な班長です。ここだけの話、電話に出てくれた瞬間の白新田の声が、聞き覚えのあるそれよりもずっと自信に満ちた頼れるものに感じられて、ちょっと驚きました(もちろんちょっと抜けてる朴訥としたところも白新田の魅力だけど)。この夏合宿を終えて、さらに一回りも二回りも成長したのだろうなぁ、と感じていました。


白新田、柘植、倍田、夏合宿お疲れ様!