8月14日 笛木(インド)班 定時連絡

814日の定時連絡が佐藤(14)が担当いたします。

最初は目下議論中の笛木班(班とは言ってない)の定時連絡です。一か月ソロがかわいそうなので厚意で書いてあげます。

 

メンツ

笛木(16)

 

佐藤「いまどこにいるの?」

笛木「ユーラシア大陸(元インドアナ大陸)のインドにいます。どっちかというとヒマラヤのふもとにいます。」

佐藤「ヒマラヤのふもとのどっちがわ?」

笛木「西のほうです。」

佐藤「パキスタンのほう?」

笛木「パキスタンは近いけど近くないですね。カシミール地方に近いです。」

佐藤「北緯・東経でいったら?」

笛木「それは知らないです。標高で言うと今日は2700メートルですね。乗鞍よりちょっと低い。」

佐藤「要するにわざわざインドいかなくても乗鞍で十分だったと。」

笛木「標高的にはそうなりますね。」

 

たぶんここらへんです(下図参照)。

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佐藤「今日の行程は?」

笛木「いま絶賛体調不良中で、80キロの予定が6キロになりました。今日はリハビリです。」

佐藤「テント泊?」

笛木「まだテント使ってません。宿です。人が多すぎてテントが張れる場所がないんですよ。」

佐藤「そんな都会なの?」

笛木「都会ではないんですけど、人がいます。」

佐藤「ヒマラヤのふもとなのに?」

笛木「インド人はどこにでも住むんです。あとあいつらカレーしか食わないんですよ。」

佐藤「それは俺も知ってたつもりだけど。」

笛木「いや、マジでびっくりするぐらいカレーしか食わないんですよ。朝起きてカレー食って、昼カレー食って、夜もカレー食うんですよ。」

佐藤「テレビで見たけど、スパイスが変わるからインド人的には毎回ちがう料理みたいになるらしいじゃん。」

笛木「そうですね。それで僕はスパイスがちがうから腹壊したんですよ。三回食ってカレー断ちしました。」

佐藤「腹壊したの?」

笛木「はい。それで今はオムレツを食べてます。僕がいるところではカレーとオムレツが食べられるんですよ。あいつらベジタリアンだけど卵はOKだから。で、最近は蒸し餃子っぽいのも食べるようになりました。蒸し餃子を食べ始めたら腹が回復しました。」

佐藤「要するに、笛木がインドで口にしたのが①カレー、②オムレツ、③蒸し餃子で、そのうち①または②が腹痛の原因なのね」

笛木「そうです。行きの飛行機の機内食もカレーだったので、①か②で間違いないですね。」

 

『包丁人味平』(週刊少年ジャンプにて197377年に連載)の「カレー戦争編」で、主人公のライバルがスパイスを嗅ぎすぎて麻薬中毒になるというショッキングな描写があります(下図参照)。スパイスの中には毒性が含まれるものもあるそうです。くれぐれもお気をつけて。

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笛木「あとおもしろい話があるんですよ。

現地でケータイのSIMカードを入れようと思って、そこらへんにいた兄ちゃんにケータイ屋に連れて行ってもらったら、インド人の市民ID(マイナンバーのようなもの)を使わないとだめっていう制度だったんです。

それで僕と兄ちゃんと店の人で、困ったね、みたいに言ってたら、その兄ちゃんがわちゃわちゃして、気付いたら僕の手元にSIMカードがあったんですよ。

おそらくその兄ちゃんが自分のマイナンバーで契約してくれたんだと思います。指紋もたぶんその兄ちゃんの指紋を使ったんですけど、あとで指紋の認証器に僕が指を乗せて、あたかも僕が指紋を登録しているかのような写真を撮りました。」

佐藤「めっちゃ親切じゃん。ぼったくられたりしなかった?」

笛木「いや、完全に善意です。警戒はしていましたがインド人はみんな親切です。あいつらめっちゃ手伝いたがって、それで金をとるのかと思ったら完全に善意です。」

佐藤「旅行ガイドにはぼったくり注意とか書いてるけどね。」

笛木「あれはデリーとか、都会限定の話です。田舎のインド人は親切です。」


佐藤「あとなんかある?親切に書いてあげるの俺ぐらいだから今日のうちにしゃべっておいたほうがいいよ。」

笛木「じゃあ今後の行程を説明します。今はキナウル渓谷ってところにいます。キナウル渓谷は晴れがめずらしくて、基本的にくもりです。明日からはスピティ渓谷に行きます。ここは中国との係争地域で、許可証がないと入れないエリアです。許可証は昨日とりました。スピティ渓谷は基本的に晴れてて、砂漠みたいできれいらしいです。あとスピティ渓谷のほうがチベット文化が濃いです。明日からはさらにチベット感が濃くなっていって、標高も上がっていきます。今はただの練習です。高地順応とインド順応。

で、メインは、ザンスカール地方のよく分からない峠です。道があるのかないのかよくわかりません。標高5061mを乗るor押すor担ぐ、で越えます。」

佐藤「ヒマラヤ山脈?」

笛木「ヒマラヤ山脈ですが、峠を越えてもなおインドです。そこがすごいチベット感あるんですよ。その峠が行程のメインです。」

佐藤「そこまでは何日?」

笛木「いまからスピティ渓谷で順応して、10日後にメインの峠です。」

佐藤「峠終わったら?」

笛木「越えたところの町がレーって言うんですけど、レーまで行って、あとはデザートですね。きれいな湖とか。メイン峠が終わってからも二週間ぐらいひまです。ワンチャン座小田さんと会うぐらいです。帰りの飛行機は913日だからあと一か月間あります。」

佐藤「ホームシックになってるじゃん。」

笛木「いや、ネット環境が日に日に悪くなっていくんで、できるうちに日本と通信をしておきたいだけです。あと、丸にメッセージいいですか?」

佐藤「なに?」

笛木「次のツアーの行先はマルコスに決めてもらうことにします。」

 

丸の次のツアーにも笛木先輩がついてきてくださるそうです。よかったね。

 

佐藤「いまボックスに岡崎と加藤とやまけーがいるんだけど、だれとしゃべりたいですか?」

笛木「じゃあやまけーさんで。」

笛木「僕なんで信州班のライン退会させられたんですか? もう一回招待してください。」

山田(け、15)「ごめん、僕は信州班で反感買ったからできない(佐藤注・信州班の定時連絡参照)。公共の福祉のためにがんばったら反感を買った。もう人とツアーできない。」

笛木「あと、丸は今日も風呂入ってますね。僕はそういう教育をしたつもりはないんですが。」

山田(け、15)「じゃあだれかに教育されたんだろうな。」

佐藤「風呂に入るのは親の教育だろ。」

笛木「親の教育ですか。あいつ僕と70日はツアー行ってるのに。」

山田(け、15)「そろそろ100日超えるって怖がってたよ。」

 

「風呂に入らない」は古典的な「教育」ですが、最近はめっきり廃れてきた気がします。笛木君は他のよりケチな後輩を探したほうがいいかもしれないですね。

 

佐藤「笛木やたらホームシックなってるけど大丈夫(二回目)?」

笛木「長いソロが初めてなのでひまですね。ひまで、かつSIMカードが毎日1ギガ使えるとなれば通信してしまいますね。SIMカード毎日1ギガ使えて、それで一か月400500円なんですよ。」

佐藤「すばらです。」

笛木「それで丸に電話したらあいつは風呂の話で盛り上がってました。あいつは風呂のネタしか持ってないです。

丸に次のツアー先を進言するとしたら、ボリビアかチベットかネパールです。」

佐藤「笛木が行く前提で?」

笛木「はい。丸が行くなら自動的に僕がついていくという前提で、その三者を進言します。」

 

丸の次のツアーにも笛木先輩がついてきてくださるそうです。よかったね(再掲)。

下の写真は今日笛木が泊まっている宿の近くから見えるゴンパ(チベット寺院)だそうです。



最後に、井田良『講義刑法学・各論』(有斐閣、2016)で詐欺罪(刑法246条)の構成要件を確認しておきましょう。

詐欺罪が成立するためには、①犯人による欺く行為(欺罔行為)があり、②被害者において錯誤が惹起され、③被害者により財産的処分行為が行われ、④行為者または第三者において財物の占有または財産上の利益が取得されることが必要である。

(以下の記述は要望により削除されました)