1/7 土曜日トレーニング

土曜日トレーニングというのは、土曜日に京都北山や西山に自転車で遊びに行くイベントです。しかし最近では土曜日トレーニングに人気がなく、上田先輩の名言の通り、「土トレ冬の時代」になっていました。そこで今回は、冬の時代なら冬の時代らしく、冬の雪山に突入することにしました。目的地は京都北山の祖父谷峠です。企画したのは、山道を走るのが大好きな、堂垂先輩です。

 

朝、時間通りに来たのは、たったの二人でした。仕方なく、寝ている部員を電話で叩き起こし、なんとか五人集まりました。そのうち四人はちゃんと登山靴を履いていたものの、一人はあろうことか、雪山に突入するのにサンダルを履いて来ました。何を考えているのでしょうか。

 

そして五人のうち、一回生は一人もいませんでした。堂垂先輩と上田先輩は、一回生のときに何も知らずに土トレに行って大変な目にあった苦労話をしながら、「一回生が土トレに来て後悔するのが良き伝統なのに、なぜ来ないのだ」と残念がっていました。

 

まず、賀茂川を北上しました。ここで堂垂先輩、上田先輩がスピードをとばしたため、他のメンバーはついていくのが大変で、雪山に入る前から体力を削られてしまいた。その上、ついさっきまでぽかぽかしていたのに、急に雪が降ってきました。しまいには、土トレの鬼の上田先輩でさえ、「帰りたい」と言い出しました。しかし、どんな状況でも引き返さず、後で後悔するのが、土トレの黄金のパターンなのです。

 

賀茂川の後は、府道61を北上しました。今度は高柳先輩が、雪が降っているのに、とんでもないスピードで走りはじめました。最悪のコンディションでもこんなに速いというのは、さすがベテランのサイクリング部員です。しかし道の方は、雪で凍結してはいないものの、水たまりだらけでした。その水を車輪がはねたせいで、お尻だけ濡れてしまった人もいて、堂垂先輩の言葉を借りれば、「残念な子」状態になっていました。

 

岩屋橋をこえたあたりから、道に雪が積もりだしました。アスファルトが見えなくなり、雪の降る北山の森は、まるで外国のおとぎ話に出てくる風景のようで、とてもきれいでした。しかし、雪の量はのぼるにつれて増えていき、足首までだったのがひざの高さになり、そのうち太ももの高さにまで雪が積もるようになりました。

そうした中でも、サイクリング部精鋭の土トレメンバーたちは、自転車を担いでずんずん進んでいきました。なかでも、山岳部にも所属している外園君は余裕そうにさえ見えました。

 

ところが、一人だけサンダルで来てしまった部員はサンダルに雪が入り、足が寒すぎて歩けなくなってしまいました。ここで外園君が機転を利かせ、どこからともなく京都資源ゴミ袋を取り出し、サンダル君の足をゴミ袋に入れました。するとサンダルに雪が入ってこなくなり、また歩けるようになりました。そしてサンダル君は、サンダルで雪山に入ってはいけないと学習したようです。

そのあとは、サンダル君の脱落があったものの、土トレメンバーのプライドにかけて雪山に立ち向かいました。そして雪道を6キロ近く、自転車を担いでのぼりました。その結果、とうとう雪の祖父谷峠にたどりつきました!みんなで目標達成を喜び、お互いの奮闘をたたえあいました。

部員の皆さんは、また積極的に土トレに参加して、一緒に北山や西山を冒険しましょう!京都周辺には、まだまだ皆さんが見たこともない景色や道がたくさんあるはずです。部員以外の方も、ぜひ一度土曜日トレーニングに参加してみませんか?どなたでも大歓迎です。メール等でご連絡ください。こんなハイレベルな土トレには連れて行かないので、安心して参加してください(笑)